ポーセラーツを「もっと上手に作りたい」「いろんな作品を作れるようになりたい」など完成度が高いものを作りたいと誰もが思うのではないでしょうか。
ポーセラーツとは真っ白な器に絵柄がついた転写紙を貼り、専用電気炉で高温焼成して完成したものです。転写紙は厚めの台紙にシールが貼ってあり水につけるとそのシールが剥がれてくるのでそれを白磁に貼ります。
自分で作る作品は、オリジナル完成品を楽しめます。作る回数を重ねることで、完成度も上がってきます。
しかし、白磁や転写紙の種類によってなかなか上手く貼れなかったり、きれいにできない細かい箇所もあるんです。できることなら失敗せずに一回できれいに完成したいですよね。
転写紙の選び方や貼り方、注意点を押さえて実践してみてはいかがでしょうか。
1.白磁の種類によって転写紙の貼り方は難易度が変わる
白磁は数百種類あり、その中でみると簡単なものと難しいものがあります。
1-1簡単にできるのは平面になっている白磁
タイル式鍋敷きや、スクエアプレートなどです。
これらの白磁はカーブが少ないということです。鍋敷きは平面なので一番転写紙を貼りやすく簡単にできます。スクエアプレートは少しカーブがありますが、そんなに難しくありません。真上からみて貼っていくので、転写紙のズレることもほとんどありません。
1-2難しい白磁はカーブが多く、小さめの白磁
難易度が高い白磁はリボンの箸置きやリボンボックス、セラミック包丁などです。
これらの白磁の特徴はカーブが多く、白磁自体が小さめです。その為、平面の白磁に比べ転写紙が貼りにくいので難易度が上がります。マグカップもカーブがあるので鍋敷きに比べると難しいです。転写紙はシールといっても貼ってすぐにくっつくわけではありません。水がついている状態は上下左右に動き、水抜きをするまで固定されません。その為小さい白磁やカーブが多いものは難しさも増すのです。
2.転写紙の種類によって難易度が変わる
転写紙は数多くの種類があります。余白が多い転写紙はとても貼りやすいので簡単です。例えば、アラベスク柄、ダマスク柄、ドット柄など。花柄も余白が多ければ貼りやすいです。
余白が多いと切り貼りが簡単にできるのです。全面貼りにする場合に、途中で転写紙が破れてしまってもその部分だけを切り取り、新しく貼り付けることができます。
一方、転写紙貼り中でも難しいのは単色転写紙の全面貼りです。そのほかに絵柄の転写紙だと、マーブル柄、モロッカン柄などの前面貼りです。
これらの転写紙は整列した繋がった絵柄であったり、一面が色単色なので、途中で破けたりするとその部分だけを切り取りしてやり直しができないのです。その部分だけを切り貼りしても、つなぎ目が目立ち焼成後きれいになりません。特に、単色転写紙は、貼る過程で伸ばしすぎると色が薄くなったりすることもあります。破けたり、転写紙を伸ばしすぎたら最初からやり直すことをおすすめします。
3.転写紙の基本の貼り方
転写紙はカットし、水に数秒つけます。
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台紙についたシールが手で剥がれるようになります。
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台紙ごと白磁の上に置き、スライドさせながら貼ります。
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位置を決めペーパーで軽く拭き取ります。
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ワイプアウトツール(へら)を使ってしっかり水、空気を抜きます
4.転写紙の基本の貼り方で注意することは?
基本の貼り方では注意することがあります。
4-1転写紙は台紙のまま白磁の上でスライドさせながら貼る
これは転写紙が裏表が反対にならないようにするためです。反対に貼ってしまうと転写されないので焼成後に失敗します。転写紙を剥がしてから白磁に貼るのは裏表が逆になる危険があるのです。だから、スライドさせながら貼ることがポイントです。
4-2水、空気抜きをしたら光にかざしてみる
転写紙を貼ったあと、光にかざしてプクっとなって浮いていると水または空気が入った状態です。そのまま焼成すると絵柄が弾けてとんでしまうので失敗します。もし転写紙を貼った後、プクっとなっていたら針のようなものでつついてその上から少し濡れたペーパーで吹き、へらで空気を出すといいです。
5.いろんな白磁!転写紙の貼り方とは?
5-1マグカップのつなぎ目はどうするの?
丸く筒になった白磁(マグカップや、箸立てなど)はつなぎ目の貼り方が転写紙によって異なります。
転写紙は重ねて貼ると、黒以外はその部分が色が重なり濃くなったり変色します。だから、重ねた部分はカットした方がいいのです。
5-1-1余白が多い転写紙の場合
アラベスク柄などは小さい柄の集合体なので、重なる部分のきれいな方を残し切り貼りします。中途半端な絵柄にならないようにみせるのがポイントです。
5-1-2余白がない転写紙の場合
単色転写紙や余白の少ない転写紙のつなぎ目は1㎝ほど重ねて貼ります。その後、重ねた部分の真ん中をアートナイフでまっすぐ切ります。そして、上片方の部分、下のもう片方部分を取るとつなぎ目が重なることなくきれいになります。
5-2細めのラインを入れるときは?
ラインの入れ方は細くなるにつれて難しくなります。なぜなら転写紙は水につけ手で引っ張ると伸びるんです。その為、貼るときに無意識に引っ張って太さがかわることがあります。これも通常の転写紙貼り同様、スライドさせながら白磁の上でまっすぐ整えて軽く水、空気を行います。真上から見て、ラインが曲がっていないかを確認する事です。
5-3箸置きやカトラリーなどの小さめの白磁に貼る場合
まず必ずピンセットを使います。指より小さい転写紙は裏と表がわからなくなります。そしてワイプアウトツールを使ってカーブや折り込み部分は転写紙が浮かないようにしっかり貼り付けます。
6.まとめ
・白磁によって難しさはかわります。
・転写紙の種類でも難しさがかわります。
・つなぎ目や細かい箇所の転写紙貼りはゆっくり丁寧にすること。
・たくさんの種類を作って完成度の高い作品を作りましょう。
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